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2010年8月31日(火) 18日目 Bercianos de Real Camino~Mansilla de las Mulas

今日の目的地は、Mansilla de las Mulas(マンシージャ・デ・ラス・ムラス)。
朝6時20分出発。27Km(累計446km)を歩きます。
夜明けは、7時30分ごろ、あたりは真っ暗。夜明けまでの1時間を迷わないように歩くことが、肝心なポイントです。
何故、夜明け前に出発するのか?理由は2つ。

①遅く出発すると、アルベルゲの到着時間が遅れ、先着順なので、ベッドが確保できなくなる恐れがあります。2010年は、聖年という特別な年。巡礼者の数も多いと思われました。実際はそうでもなかったのですが・・・
②北部スペイン地方は、晴天率が高く、高緯度でも、日中の日差しはきつく、暑い。午前中の比較的涼しい時間帯になるべく歩ききるのがベスト。14時以降の歩きは熱中症などの恐れもあるでしょう。

三々五々、巡礼者は出発していきます。アルベルゲの玄関でCatherine、Elise親子が人待ち顔の様子・・・。誰を待っているのか?

答えはすぐわかりました。後発の僕が出発すると、親子は20m程度の間隔を保って僕の後をついてきました。娘のEliseさんは、昨日から参加したばかりの「camino1年生」。
Catherineさんは、なかなか頭のいい人です。理由は多分こうでしょう

①僕は、ヘッドライトを装着しているので、迷う確率が小さい。
②ヘッドライトを付けた先導者は、一種の灯台。僕は比較的背が高いので灯台としての役目に適している。かつ、2本のスティックをカチカチいわせながら歩くので見失いにくい。
③万一、先導役の僕が迷っても互いに顔見知りなので安心。

夜明け時間の7時30分頃、親子は僕から離れていきました。8Km地点のEl Burgo Raneroに8時に到着。この町はずれの湖のほとりでひと休みしていると、追いついたCatherineさんからお誘いが・・・昨晩、ワインでテンションが上がりすぎ、その反動で少し気分が落ちていたのでお断りしました。先導役のお礼もあったのかもしれません。「なんと愛想の悪い日本人だ」と後で反省しました。

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沿道の風景はいつもと同じ。羊の群れにも会いました。

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麦畑に散水する超大型のスプリンクラーが・・・節の部分は大きな車輪が付いていて散水栓が移動する仕組みのようです。こんな農業をやられたら日本の農業は太刀打ちできないなと感じました。

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RENFE(スペイン国鉄)の列車が通りました。なかなかカッコよかったです。Caminoを終えたら、マドリードからバルセロナまではスペインの新幹線AVE(アヴェ)に乗る予定でしたので、多分、こんな感じだろうと想像しました。

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Caminno中は、ほぼ毎日、日本の家族にメールで安否を知らせていました。
本当のところ、毎日続く同じ風景、同じ食事にいささか食傷気味になっていました。この日のメールはこんな風・・・かなり泣きが入っていました。
「昨日は、アルベルゲの泊まり客で会食と懇親会。貴重な体験です。でも、毎日、同じ風景、堅いパン、いささかうんざり。日本に帰りたくなったよ。」

ちなみに他のメールはこんな風・・・最初の感動がだんだん薄れ、スペインでの生活に慣れて来ると、今度は日本と日本食を恋しがるようになってきた様子が窺えます。

①4日目プエンテラレイナ 「暑さはそうでもないよ。日本の初秋に近い。沿道は、絵葉書のようにきれいです。スペインはいいところだねぇ」
②10日目ベロラド 「毎日、同じ風景、同じご飯。飽きました。牛丼喰いてぇ」
③16日目カリオン 「毎日、新聞、テレビなしの生活続けてると、曜日感覚が消えたよ。半分の400kmの歩き完了。膝、風邪も問題なし。宿の他人のいびきが少しまいるよ。映画と同じ」

ようやく、目的地の街が見えてきました。

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12時20分、アルベルゲに到着。窓際にゼラニウムを飾ったカラフルな可愛らしい外見でした。

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お昼ご飯、洗濯を済ませて、街を探検。この街は小振りながらも、周囲に城門も付いた城下町の雰囲気がありました。教会の塔も小さ目でした。

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メーンの広場はこんな風・・・

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城門は、現役でご活躍の様子・・・

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町はずれの石橋の下を流れる川は、乾燥地帯のわりには、水量も豊かで澄んでいました。

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河畔林もなかなか涼しげです。

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スーパーマーケットに買い物も兼ねた探検に・・・ワインの恐るべき安さにビックリ。一番安いもので0.64€。ペットボトルのミネラルウォーターと大体同じくらいの値段でした。

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更に、生ハムの安さに二度ビックリ。1Kgで9.95€、日本円で1,100円。帰国後に行った東京駅の丸の内にある丸ビルの地階の食品売り場では、1,200円/100g。日本に来ると概ね10倍に跳ね上がることになります。「生ハムでワイン」が、スペインで最もお得でおいしい組み合わせということになるでしょう。

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夕食はこのスーパーで買った食材。camino中は、便秘予防にミックスサラダと生野菜を摂るように心掛けました。中央のお皿に乗った輪切りの野菜は、実はズッキーニ。キューリと間違えて買ってしまったのです。ズッキーニは本来、火を通して食べる野菜。生のズッキーニは、とにかくまずかったです。

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アルベルゲの廊下に日本地図が貼ってありました。よくよく眺めると不具合が・・・

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①富山市はTomayaと標記されている②京都と大阪の位置が微妙にずれている③北方四島の国後と択捉が、ロシア領土になっている。
①、②はご愛嬌としても、③はいけません。日本びいきのスペイン人も北方四島はロシア領と考えているようです。非常に残念なことです。

by camino0810 | 2011-06-12 12:13 | CAMINO(スペイン巡礼) | Comments(0)  

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