2010年9月19日(日)  Barcelona 2日目(その2)

昼食を終えて舗道を歩いて行くと、公園がありました。公園の樹木越しに今日一番のお目当てのものが姿を現しました。

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15時30分、Temple de la Sagrada Familia(サクラダ・ファミリア聖堂)に到着。切符を買う人がたくさん並んでいました。

4本の尖塔の天を衝く高さと正面の巨大なファサードに圧倒されました。来た甲斐がありました。

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真正面から見た全景はこんな感じ。他の人に記念写真を撮ってもらいました。全景を入れてもらったため僕が小さく写っています。

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西面のファサードは、ガウディが亡くなった後に造られたもの。

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反対側の東側のガウディ自身が造ったファサードに比べて、随分とシンプルですっきりしたデザインになっていました。
Caminoで見てきた多くのカテードラル、寺院のファサードは、当然の事ですが、古典的かつ伝統的な非常に凝ったデザインがほとんど。
逆に、これだけシンプルに仕上げられていたことに、新鮮な驚きを感じました。正直な感想を言うと、有名な東側のファサードより、この西面の方が、僕の好みに合っていました。

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21日目のAstorgaのカテードラルのファサードは、従来型の伝統的な様式でした。実に精巧かつ複雑な表現でした。唯、字が読めない当時の巡礼者に理解できるように聖書のエッセンスが判りやすく表現されていたように思えます。

それに対して、このファサードは、不思議なシンプルさを持っていました。中央の頂点は、十字架に架けられたキリスト、その脇の両手で顔を覆っている人物は、多分、母上のマリアか「マグダラのマリア」でしょうか。その下には、十字架を背負ってゴルゴタの丘を登るキリストが・・・それを見守るのは、ローマ帝国のシリア提督とその配下の兵士たちでしょう。

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僕のキリスト教の知識は、遠藤周作の「イエス・キリスト」から得た程度。現代版のファサードでも、キリスト教の初歩的知識しか持たないひと達にわかるように表現されているようです。それにしても、ローマ軍に兵士たちの様子は、スターウォーズの帝国軍の兵士にそっくり。そう感じるのは、僕だけでしょうか・・・

反対側の東面は、ガウディが造ったものです。逆光のため写真映りが良くないのが、残念。よく見ると、正面と左サイドの色が違っていました。正面はガウディ作、1926年の作品。左側は現在の作品。完成後、約90年の経過で石材が黒く汚れたようでした。

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素晴らしかったです。ただ、正直な感想を言うと、全体的な色合い、精巧さなどは、Santiagoのカテードラルと同様、ちょっと怖い印象も同時に受けたものです。

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このファサードは、近づくと恐るべき精巧さで造られていました。聖書のシーンがちりばめられているように思えます。ただ、西面と違って、キリスト教徒ではない僕にはその詳細はよくわかりませんでした。

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最上段の情景は、キリストが弟子の誰かに冠を授けている絵柄のように思えます。

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入場料12€を払って、聖堂の中へ・・・
天井は非常に高く、荘厳かつスッキリした内部空間が構築されていました。明るい色合いの石材を使用していることと、太陽光を上手に取り入れていたため、内部は結構明るかったです。Caminoで見てきた伝統的なスタイルのカテードラルの内部と比べて、とにかく非常にスッキリした印象がありました。

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ステンドグラスから差し込む光は、とても優しく、柔らかくて素敵でした。

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工事中につき床に養生用にベニヤ板が敷き詰められていました。歴史的建造物の工事中の状況を見せるという発想自体、ビックリさせられましたが、完成まであとどれくらい掛かるかわからないこの特別な建物には、必要なことだと思えます。

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館内は、工房も見学できるようになっていました。工房の中には、1/200程度のパーツ、パーツの模型が沢山置いていました。

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完成予想図も・・・西面のファサードは概ねこのイメージで造られていたことがわかります。

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東面はこんな感じ。実際とかなり違っていました。

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正面玄関にあたる北面はこんな風。まだ建設中なので実際との違いは不明ですが、正直、このファサードのデザインは、若干いただけないかなという感じです。

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これらの完成予想図が、ガウディのものかはわかりません。多分、下のパースがガウディ自身が描いた東面ものだと思われます。

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Temple de la Sagrada Familia(サクラダ・ファミリア聖堂)はあと30年で完成するというニュースを見たことがあります。
完成予想図を見る限り、中央部の、頂上に十字架の付いた巨大なメーンの尖塔はまだできていません。現在完成した、東面と西面の鐘楼は、いわば、露払い的存在。
多分、1期工事が30年後に完成するという意味で、本尊完成までは、あと100年以上掛かるのではないかと想定されます。ヨーロッパのカテードラルは、数百年掛けて造られるのが、結構、当たり前の世界。
僕も、後100年、200年とゆっくり時間を掛けて造ってもらいたいと思います。Sagrada Familiaは、「完成することのない建築」であり続けて欲しいと思います。終わったら、何の楽しみもありませんから・・・

ガウディの作品の写真も展示されていました。Camino20日目のLeonで見た銀行、21日目のAstorgaで見た「巡礼博物館」、昨日見たランブラス通りの路地裏でみた「グエル邸」などなど・・・

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実のところ、最も興味があったのは、「どうやって造ったか?」
満足な建設用機械のない1900年前後にどうやってこのような巨大な建造物を造り上げたのか?
土木屋の僕には、やり過ごすことのできない大きなテーマです。

現在の建設状況は、冒頭の写真に見るとおり、スペイン人お得意の水平ジブクレーンで容易に建設は可能です。もし、日本の建設会社が造るのであれば、東京スカイツリーでも使用されたタワークレーンを使うでしょう・・・

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ヒントは、展示されていた写真にありました。
東面の建設当時の写真を見ると、建設当初の1893年の写真では、4つの尖塔を全部囲うように、木製の足場が設置されていました。1926年の完成直前の写真では、塔頭部に足場が移設されていました。

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時系列に並べた写真から当時の建設の方法は、多分、こんな感じではないか・・・

①建物の一定の高さの部分を囲うように足場を組み上げる。
②足場の頂点に櫓を設置して、滑車をとりつける。
③滑車とウィンチで地上の石材を吊り上げ、所定の場所まで持ち上げて、所定の場所に設置する。石材の重さは、多分、1~2トン程度はあったでしょうが、この程度の重さなら十分吊り上げは可能でしょう。
④この部分が完成したら、足場を解体する

①~④を繰り返して、完成。

それにしても、1926年に概成した東面の鐘楼は、地震が来たらすぐにでも倒れそうなくらい不安定に見えます。ヨーロッパの教会建築は多分皆こんな感じで造られているのでしょうか?地震に苦しめられてきた日本人から見ると、地震の少ないスペイン人は相当幸福な人たちだと思えます。

17時、Sagrada Familia(サクラダ・ファミリア聖堂)を見終わって、歩いてCasa Mira(カサ・ミラ)へ向かいました。10分程の歩きで、Gracia(グラシア)通りに面したCasa Mira(カサ・ミラ)に到着。入場待ちの行列ができているので、すぐわかりました。

ガウディのデザインの不思議さは、シャガール的な可愛らしさ、曲線を多用したデザイン、特異なフォルム、精巧さと突飛さなどいろいろとありますが、Casa Mira(カサ・ミラ)にもよくそれが出ていたような気がします。

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朝から歩きずくめで相当へばっていました。内部の見学は省略。
最近、テレビでガウディの特集を見ました。中を見なかったことを後悔しました・・・


Gracia(グラシア)通りを南に向かって歩いていきました。この通りは、東京で言えば原宿の表参道にあたる感じ。BVLGARI、CHANELなどお馴染みのブランド店が並んでいました。なかなかオシャレな通りでした。

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市内でよく見かけた2階建ての観光バスは、こんな感じ。はとバスには乗ったことがないけど、多分、はとバスと同じようにB/Cは高いのでは・・・。バスの側面には、日本の国旗もありました。

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ほどなくCasa Batllo(カサ・バトリョ)が・・・ガウディワールド全開といってもいいでしょう。なりやら、海の底の竜宮城のスペイン版といったところでしょうか。バルコニーのデザインは、亀を思わせました。

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今日は、朝から1日よく歩きました。18時、Gracia(グラシア)通りに面したBarで一休憩入れました。
ビールとピンチョス(おつまみ)を3点(合計12.5€)とって一人慰労会を・・・手前のナスとチーズのピンチョスは実に旨かったです。

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カタルーニャ駅まで歩き、地下鉄で郊外のホテルに戻りました。
今日は、天気にも恵まれ、Barcelonaを思いっきり堪能できました。いい一日になりました。

明日は、BarcelonaからParisに向かいます。

by camino0810 | 2011-10-28 06:55 | CAMINO(スペイン巡礼) | Comments(0)  

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