Epilogue(エピローグ) 2011年11月23日(水) 自宅にて

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今日は、2011年11月23日。スペイン巡礼の総まとめを自宅のパソコンでやっているところです。
ブログのアップを始めたのが、今年の4月。8か月掛かってようやゴールにたどり着きました。
Camino(スペイン巡礼をカミーノといいます)を終えて早1年2か月が経過。Caminoの記憶が風化しないようにという想いからアップを始めました。
実際のCaminoは1か月あまり。ブログ上のCaminoは8か月。珍妙な事態になりました。

図の赤いルートが僕が歩いた「フランス人の道」です。 


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(出典:ウィキペディア)

僕のCaminoをまとめるとこんな感じ・・・

・全行程44日、内Camino33日
 2010年8月10日    成田発
     8月11日、12日  Paris観光
      8月13日      出発点 Saint Jean Pie de Port(サンジャンピエドポー)到着
      8月14日     Saint Jean Pie de Port 出発(Caminoのスタート)

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 「フランス人の道」: 33日間、778kmの徒歩、アルベルゲ宿泊31日、ホテル泊3日

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      9月15日    Santiago de compostela着(Caminoの終わり)


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      9月16日、17日    Madrid観光
      9月18日、19日   Barcelona観光
      9月20日       Paris
      9月21日       Paris発
      9月22日       成田着
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・掛かった費用
  日記中に細かく記述しました。往復の航空代金、フランス、スペインでの長距離移動旅費、Camino中の 1 日あたりの経費、ホテル代を集計すれば、割と簡単に計算できます。(1€≒110円)

・知り合いになったあるいは会話を交わした外国人
 フランス、スペイン、スロバキア、ドイツ、オランダ、イタリア、フェロー諸島、ハンガリー、デンマーク、スウェーデン、アメリカ、スイス、ポーランド、韓国・・・14か国

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・最も良かったアルベルゲ
 31日目に宿泊したRivdiso da Baixo

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・最も楽しかった食事
 28日目のSarriaで食べた夕食Menu del Dia(9€)

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・最も印象に残った建築構造物
 19日目のLeonのカテードラル

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・最も印象に残った土木構造物
 4日目のPuente la Reinaのアーチ橋

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・最もCaminoを感じた風景
 14日目のCastrojerisの古城と修道院

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・最も辛かった道
 1日目のピレネー越え

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・最も気持ちよく歩けた道
 27日目のTriacastelaの緑の濃い道

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・最も気持ちの良かった川の風景
 8日目のNajeraの川辺

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・Caminoの価値

仕事柄、よくB/C(ビーバイシー)という業界用語を使います。BはBenefit(便益、価値)のB、CはCost(費用)のC。ある商品の価値(B/C)が1より大きければ、その商品は価値があるということになります。Cの計算は簡単、掛かった費用そのもの。
しかし、Bをお金に換算する場合、特に、人間の感覚を考慮に入れる時は、簡単ではありません。

但し、あの店の焼きそばは旨かった、次も来たいと感じたとき、その人はその焼きそばに値段以上の価値を感じたことは間違いありません。

最も楽しかった食事 28日目のSarriaで食べた夕食Menu del Dia(9€)の価値(B/C)を自己流に計算してみました。Bは、この食事の味、お店の雰囲気、周りの風景、自分の体調など考えて、この食事にならいくらまで払えるかという視点で評価しました。ワインがまるまる1本付いて、店員の対応もよく、味も気に入りました。特に、川沿いのカフェテラスの気分が最高でした。僕の人生の中で多分、最上位に位置する食事だと思っています。
よって、Bは27€(約3,000円)。 したがって、B/C=27/9=3.0≫1.0

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日記の中で、僕が食べ物や電車の値段をしつこく記載したのは、その食べ物や電車の価値(B/C)を自分なり感じたかったからです。上記の一連の最も良かったもの達は、僕にとってB/Cが最も大きかったということです。

Caminoの価値は、Bが極めて属人的なため、B/Cは100人100通りでしょう。但し、Cは計測が可能、僕の場合、Cは確定しています。

結論は簡単ではありません。現時点では、僕の場合、B/Cは概ね3~4。つまり、Caminoの価値は十分に高かったと言えそうです。

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・Caminoを再び歩くか?

「カミーノ友の会」の関連サイトになかなかの名言がありました。

-The Camino begins when the Camino ends.-

最初のThe Camino は、実際のCaminoでもいいし、Lifeと置き換えることも可能です。
Camino経験者のうち、かなりの人がそのような感じになるのでは・・・つまりCaminoは癖になる?(笑)  
B/C≫1.0ということでしょう。

Caminoは、やはり一定の時間を掛けて、歩く、観る、食べる、洗濯する、寝るという単純な行為を繰り返すことが、ポイントだと感じています。日記中にも紹介したように、充てられる時間の関係から、分割で歩く人もいました。

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唯、一回で長い距離を一気に歩き抜く方が、感動や価値がより大きくなるように思います。

よって、最低1か月以上できれば2か月掛けた方が、B/Cが大きくなるのではないか・・・
問題は、お金ではなく、まとまった時間を取れるか?体力と気力は十分か?

ブログアップ中に、数年後にまたチャレンジしてみようかなと考えるようになりました。

検討コースは2つ。
①南フランスコース:アルル(Arles)→モンペリエ→カルカソンヌ→ツールーズ(TouLouse)・・・・サンチィアゴ(1500km)
②銀の道:セビリア→アストルガ→サンチィアゴ(800km)
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①:カルカソンヌ→ツールーズは1999年にミディ運河見学で訪問した思い出の地。両岸がプラタナスで囲われた幅20mの運河を大型クルーザーで航行しました。素晴らしい想い出です。
 実は、今回のCaminoは、最初はこのルートで行こうと考えました。やはり、ハードルが高すぎるので、オーソドックスな「フランス人の道」に変更しました。
②:「銀の道」は、2010年秋の下北沢のカミーノ報告会で聴いたおすすめコース。体験発表者の女性にヒアリングしました。1回目はオードソックスな「フランス人の道」、2回目が「銀の道」。彼女は、スペインの雰囲気にどっぶり浸るには「銀の道」が最適だと言っていました。

・Camino後に何が変わったか?

外面的な変化:帰国直後に測定した体重73.0Kg、体脂肪率19.0%。使用前(現在と同じ)体重76.0Kg、体脂肪率22.0%。
内面的な変化:僕の場合、自分自身では大きな変化があったという実感はありません。唯、外国や外国人に対する違和感や抵抗感はかなり小さくなったと感じています。彼らの家族や自国を愛する気持ちなど、日本人との違いは感じませんでした。

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・Camino後の日本に対する評価

1999年に10日間のイギリス、フランスの運河視察旅行に行きました。両国の都市、田園風景のあまりにも整然とした美しさに驚嘆しました。帰国後の成田線の車窓から見た街や田畑の雑然とした光景にひどく落胆したものです。染み付いた欧米に対する劣等意識が増幅しました。
今回、Caminoを終えて想うこと。「欧米もいいけど、日本も負けずにいい。自信を持っていい。それぞれに違っていて当たりまえ。その違いを楽しめばいい。」そんな気持ちになりました。
スペイン、フランスは教会、カテードラル、高さを揃えた街並みなど確かに綺麗でした。

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でも、日本は日本でいい所は沢山ある。どんな地域にも存在するお寺、神社。地味だけど、よく見ると味わいがあります。

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僕の自宅から歩いて10分のところにある「里山」の風景は、典型的な日本の原風景。自然と共生してきた日本人の生き方が感じられます。「里山」のコンセプトは、これから世界に向けて発信されていくでしょう。
京都はよく行きますが、京都のお寺、神社の美しさも大いに誇っていいでしょう。東大路沿いの木造家屋のちょっとレトロな街並みにも最近は愛着が湧いてきました。

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つまり、Caminoによって、日本の良さを再認識できて、奇妙な劣等意識がなくなったように思えます。

・Caminoを終えて良かったと思うこと

異国のプレッシャーの中で、一人でよく頑張ったねという達成感。異文化圏の風景にたっぷりと浸れたこと。そのことで、日本の良さを見直せたこと。外国人のお友達ができたことなど・・・

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このあたりで僕のCaminoの旅日記を閉じることにします・・・

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by camino0810 | 2011-11-23 09:27 | CAMINO(スペイン巡礼) | Comments(0)  

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