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2017年4月28日(金)ドイツⅡ その8 デュッセルドルフ(3)

デュッセルドルフのライン河畔の再生事業は、お世話になっている三番町のN先生からかねがね聞いていました。今回のデュッセルドルフの訪問はその状況を自分の目で確認することでした。
河畔プロムナードは上下2段構えになっていました。下段は約20m、上段は約30m、この50mのプロムナードが約1.5kmに亘って続いていました。
下の写真は上段部分の幅30mのプロムナードですが、この下にトンネルが埋め込まれていました。

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2017年6月から三番町のN先生が共著「インフラストラクチャー概論」の特別講義を始められました。先生から去年、今年のドイツ旅行で沢山のアドバイスを頂きました。


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N先生からデュッセルドルフのライン河畔再生事業の説明がありました。ライン河畔の渋滞した道路を地下に埋め込み、渋滞を解消して水辺の賑わいを復活させた成功事例と言われています。
1902年の河畔道路は広々としていて馬車が1台きり走っていません。1912年に大衆車T型フォードが発売されたので、まだまだ車は交通の主役ではありません。1989年の河畔道路は車で溢れていました。河畔道路の地下化は1994年に完成、上下2段の地下トンネルになりました。現在は上段の道路はプロムナードに変わり賑わいを取り戻しました。


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時間がなくて地下トンネルの出入り口を探すことはできませんでしたが、後からGoogleの地図から簡単に見つけることができました。
下流側のトンネル入り口はオーバーカッセラー橋の袂にありました。

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(出典Google)

上流側のトンネル入り口は新市街のライン塔の近くにありました。

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(出典Google)

この入口の構造には驚かされました。トンネルの直上にはピカピカの高層ビルがありました。日本では道路直上にビルが建設された事例は新虎ノ門ビルの環状2号線くらいしか知りません。イギリス、フランス、ドイツでは、建物の中に道路を通してもいいような道路に関する法律や規則があるように思います。


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(出典Google)

2015年のイギリス旅行では、リーズ駅のホテルの下に道路が走っていました。

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2013年のフランス旅行でも、パリのセーヌ河畔のルーブル美術館で同じ状況を見たことがあります。

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京都の川端通りは京阪電車を地下化してその上部を車道に換えた通りで、京都の渋滞を低減させたそうです。東京都内の私鉄の連続立体交差は、電車の通過待ちによる渋滞を解消する目的であちこちで行われました。京都は鉄道を東京みたいに高架にすると鴨川沿いの景観を支障する訳で、地下化したように感じました。

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都心部の交通渋滞を発生させる道路を高架にしたり地下化したりして、空間を立体的かつ重層的に利用する手法は、土地の高度利用に繋がり、土地の価値や周辺の街の価値を上昇させるように思います。工事にお金が掛かっても、それ以上の便益が生じるということでしょうか。
これまでは、地下化は技術的な難しさがあり、建設自体が出来ませんでしたが、今は技術が進み大抵のことができるようになりました。

2020年の東京オリンピックの迎えるにあたり、日本橋や外濠の再開発が最近注目されてきたように感じます。
この記事を書いている前日の7月21日、日本橋の再生事業が本格的に動き始めたことが、新聞やニュースで報道されました。日本橋は、歴史、文化、経済やインフラなどあらゆる意味において、日本のヘソです。この地で品格のある街並みが再生される意義は極めて大きいでしょう。その効果は日本全土に及ぶかもしれません。


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以下、次号・・・

by camino0810 | 2017-07-22 22:50 | ドイツⅡ | Comments(0)  

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