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2017年5月3日(水)ドイツⅡ その40 ベルリン(6)

シュプレー河畔から引き返して、ウンターデンリンデンを東に向かって歩きました。
ウンターデンリンデンは「菩提樹の下」という意味のベルリンを代表する大通りです。西側は完成形ですが、東側は地下鉄工事や補修工事が意外にも盛んなリノベーションの街でした。

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(出典 Google)

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ウンターデンリンデンは、先日テロが発生したバルセロナのランブラス通りと似た構造で、幅広の中央分離帯が公園になっていました。中央分離帯は20m、両サイドの車道と歩道が25m、全幅で70mの大通りでした。
中央分離帯で地下鉄U5の建設が行われていました。沢山の説明看板が設置されていました。建設工事は、土木屋の自分には興味深いけど、一般の人には有り難いこととは言えません。銀座の中央通りで地下鉄の新線を造るのと似ている訳で、地元の人や観光客にとっては迷惑な事態です。
情報公開やお詫びの意味もあるのか丁寧な説明がされていました。

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U5地下鉄プロジェクトはブランデンブルク門からシュプレー川を渡って「赤の市庁舎」まで約2kmのトンネルを新設する巨大プロジェクトでした。シュプレー川の支川(運河)と本川を下越します。
ブランデンブルク門から既設のU55でベルリン中央駅まで行けるので交通の利便性が格段に高まるということだと思います。

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ウンターデンリンデン駅は開削方式で築造する長さ152m、深さ17mの地下駅。直交する既設のU6号線が一度撤去され、上部に再建される計画でした。
注目すべきは駅舎に中間スラブを入れず大きな吹き抜け空間を造る計画になっていたこと・・・去年歩いたライプチヒの地下鉄駅舎と似た構造ではないかと思います。

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土木工事に直接係る仕事から離れて大分時間が経ちました。自分の経験から推測すると、このトンネルは泥水シールド工法で築造されているのではないかと思いました。水色の鋼管は泥水シールドの送排泥管だと思います。離れた場所に設置した泥水再処理プラントに送る管でした。日本では地下に埋設しますが、ドイツでは架空配管でした。

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シールド機の直径は6.7m。この断面では車両は1本しか入らないので、トンネルは2本掘る計画だと思います。シールド機の面盤と呼ばれる顔部分の外周にローラービット、内部にはティースビットが付いていました。
日本のシールド機とよく似ていました。というか、日本がドイツの技術を取り込んだ可能性があるかもしれません。泥水シールドは先頭で掘削した土砂と泥水を撹拌して、坑外に流体輸送する掘削工法です。そのためトンネル内には太い送排泥管が設置されます。

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U5はU55と繋がるという意味合いかもしれません。左の絵柄は日本人には違和感を感じますが、ドイツでは同性愛や同姓婚が普通に認められているのかもしれません。

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ウンターデンリンデン新駅舎は、浅いU6を一度壊して駅舎を開削し、再度U6を構築する計画のようでした。

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工事現場にはドイツ人が好むジブクレーンが設置されていました。

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ウンターデンリンデンに南北に交わるフリードリヒ通り・・・この下に地下鉄U6号線が走っています。建物のスカイラインへの拘りを感じる通りでした。

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お隣のシャルロッテン通りまで来ました。こんな感じの風格の溢れた建物が沢山建っていました。

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フンボルト大学は、ベルリンの壁で仕切られた旧東ドイツ側の大学、世界的にも有名な大学だそうす。唯、西ベルリン側にも同じような大学が並立していることからも東西冷戦の影響が今でも残っている感じです。
 
ブリタニカ国際大百科事典から

ドイツのベルリンにある大学。 1809年フリードリヒ・ウィルヘルム3世のときフンボルトによって創設されたベルリン大学が母体となっている。初代学長のフィヒテのほか,シュライエルマッハー,ヘーゲルなどのすぐれた学者たちによって著しい発展を示し,ドイツ最大の大学となったばかりでなく,世界の大学の模範ともされていた。第2次世界大戦後東ドイツの管轄下におかれ,現在の名称に改称された。法学,農学・園芸,数学・自然科学,医学,哲学,神学,経済などの学部がある。教員数約 1600名,学生数約2万 2800名 (1997) 。なお,大戦後西ベルリンには旧ベルリン大学の教授,学生を中心にベルリン自由大学が設立され,ドイツ統一後も両大学が併立している。

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プロムナードになっている中央分離帯の終点にフリードリヒⅡ世の銅像が建っていました。

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ウンターデンリンデンから少し入った大きな広場の前に格調の高い建物が建っていました。フンボルト大学の附属図書館でした。恐れ入りました。

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オペラハウスはパルテノン風のファサード・・・ピンクの壁が意外にもシックリと収まっているなという感がありました。

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オペラハウスは大々的なリノベーション中でした。

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反対側の建物もピンクの壁でした。

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シュロス橋はシュプレー川の支川運河に架かる小さな3連のアーチ橋でした。

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親柱の彫刻はゴージャス・・・

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17時40分、旧博物館まで来ました。歩きづくめで相当へばってきました。

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ベルリン大聖堂は中央に巨大ドームを持つ巨大な建物でした。4隅に小さいドームが付いていました。ドイツ語で「DOM」と記載される教会施設は「大聖堂」ですが、これまで観てきたドイツの「DOM」はゴシック様式でドームは付いていません。建物の東西軸もないこの大聖堂は明らかに別様式、その理由は未だ不明のままです。

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ウンターデンリンデンの先にはテレビ塔が見えていました。

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ここから運河を南に歩いてホテルに戻りました。
以下、次号・・・・

by camino0810 | 2017-10-14 06:43 | ドイツⅡ | Comments(0)  

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