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2018年3月6日(火)ドイツⅡ その75 エピローグ(9)ベルリン

⑦ベルリン:2017年5月3日(水)その2

・Sバーンのアレキサンダープラッツ駅は、ドイツではお馴染みになったワントップのドーム型の駅舎で、明り取りは天井と側壁、歴史がある駅舎のようだった。アレキサンダープラッツは新宿や池袋みたいなベルリンのハブ駅という気分があった。

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・アレキサンダープラッツの地下鉄駅から地下鉄U2号線でシュピテルマルクト駅へ向かった。ベルリンは巨大な都市だった。これまで見てきたドイツの街は、大聖堂や市庁舎を中心とした旧市街をコアにして市街地を大きくしていた印象があり、言わばへそのある一極的な構造だった。それに対し、ベルリンは、多極的な拠点を持つ大きな街であり、東京、パリ、ロンドンに似てハブ駅単位で街が出来上がっているという感じがした。


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(出展 Google)

・地下鉄のアレキサンダープラッツ駅は天井の低い駅舎で、東京でいえば、銀座線か丸の内線相当の地下鉄黎明期の古風なイメージがあった。U2という2番目のシリアルナンバーからも相当昔に築造された駅舎という感じだ。当時の開削技術では深い掘削が難しく、最小限の駅舎を造らざるを得なかったのではないかと想像した。


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・U2線は、車両もレトロで、車両幅は2m程度の恐ろしく小さい車両だった。座席に座った乗客同士の膝が触れ合いそうなくらいの狭さだった。たまに大江戸線を使うとこの車両の小ささに驚くが、U2にはそれ以上の狭さを感じた。この路線はシュプレー川を下越ししていた。シールド工事、締切工事などお金の掛かる仮設工事の節減や掘削残土の低減のためにトンネル断面を最小化したのでないかともと思った。土木機械の施工力の小さい時代のインフラはそれなりに小さめだったということだろう。


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・シュピテルマルクト駅もホーム階の天井も随分と低かった。

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・駅舎の壁には1888年(明治21年)の近傍の橋の写真が展示されていた。産業革命の真っ最中だったベルリンは明治中期には風格のある街並みと橋が完成していたようだ。この橋はシュプレー川本川に架かる橋だが、現在は新しい橋に変わっていた。


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・この橋は、シュプレー川の支川(運河)に架かる跳ね橋で、少し形を変えて現在も保存されていた。運河ウォーキングで出会った橋だった。


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・シュピテルマルクト駅は、ウンターデンリンデンから1km南にある街で、近代的な高層ビルが立ち並ぶ東京的な街並だった。


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・14時30分、ベルリンの街歩きを開始した。ホテルのあるシュピテルマルクト駅でU2線に乗車、ポツダム広場で下車してここからベルリンの核心部ミッテ地区を歩いた。

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(出展 Google)

・ポツダム広場は実に広々としていて、ピカピカの高層ビルが立ち並んでいた。これまで観てきたドイツの伝統的な街並みと違った異質な気分があったので正直驚いた。この広場は、フランクフルト、デュッセルドルフの新市街、パリのデフォンスやウィーンのドナウ左岸のオフィス街に似た感じで、駅周辺の一角は東京の街に似て建物のスカイラインへの拘りを捨てたような街並みだった。ワルシャワのワルシャワ中央駅付近や西側も同様で、建物のスカイラインを揃えようという意図はほとんど感じられなかった。欧州の大都市にはこのような容積率を緩和した新宿副都心みたいなピカピカの高層ビル群がある一角を設定しているパターンが多いようだ。


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・写真右手の総ガラス張りの三日月状の超高層ビルは、ドイツ国鉄(DB)。もしかしたら、DBの本社かもしれない。ベルリン中央駅も同じ色の総ガラス張りで、なんかデザインが似ていた。

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・その一方、南側の緑地帯の両サイドの建物群は見事に建物のスカイラインを揃えていた。都市計画などでゾーン分けでもしているのかもしれない。名古屋の久屋大通公園みたいな幅100mくらいの大通りがあり、そのど真ん中に三角形断面の不思議な形をした緑地帯があった。①ベルリンの壁の一部を形を変えて記念に残した。②第2次大戦の戦災瓦礫を埋めた。③ついでに覆土して防火帯も兼ねた都市公園にした。などと考えてみた。

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・ポツダム広場にベルリンの壁の一部が置いてあった。高さが3m程の逆T型のプレキャスト擁壁だった。1961年8月、ベルリンの壁は一夜にして完成したそうだ。一晩で長大な壁を築くには出来合いのものを並べるのが最も適している。ベルリンの壁に沢山の観光客がついていた。かつてこのラインに沿って壁が並んでいたようだ。


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・壁のモザイク模様は意外にもチューインガムだった。

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・ポツダム広場とその北にあるブランデンブルク門を結ぶ大通りはゆったりしていて、幅の広い歩道には、街路樹が綺麗に並んでいた。

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・大通りに沿ってに不思議な公園があった。様々な高さの、無垢の四角いブロックが無数に並んでいた。『虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑』は、ユダヤ人への慰霊碑のようだ。ユダヤ人はドイツでは迫害されたが、ポーランドではある程度受け入れられたという。

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・ブランデンブルク門は、5つの門を持つ実に格調に溢れた門だった。ベルリンの顔とも言うべき歴史的建造物だ。沢山の観光客が写真を撮影していた。ただ、思っていたより小さな門だった。歩測してみると門の幅は約35mだった。ちなみに、パリの凱旋門は幅45m、東大寺大仏殿は、幅が約60m。


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・ブランデンブルク門の屋根にはブロンズ製の4頭立ての馬車を操る天使像が載っていた。


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・ウンターデンリンデンはブランデンブルク門から東に伸びる長さ1.5kmのベルリンを代表する大通り。パリで言えばシャンゼリゼ、東京で言えば銀座の中央通り、スペインで言えばマドリッドのグランビア通り、バルセロナのランブラス通りといったところだろうか。彼方に見えているテレビ塔がこの大通りの端にあたる。


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当日にアップしたフェイスブックの記事・・・

5月3日(水)ベルリンは晴れ、温暖。
(省略)
チェックインを済ませて14時30分から街歩きを開始した。Uバーンのポツダム駅で下車してミッテ地区を歩いた。ベルリンの壁は高さ3mのプレキャストのRC擁壁だった。ブランデンブルク門の前は大賑わいだった。連邦議事堂は巨大かつ風格に溢れた建物だった。シュプレー川は観光ボートが沢山運航していた。水辺のデサインは興味深いし、なにより観光舟運が盛んなのに驚かされた。ウンター・デン・リンデンの大通りには歴史的建造物が沢山建っていた。運河を南に歩いて18時にホテルに戻った。疲れがピークに達した。
明日のお昼過ぎにベルリン国際空港からワルシャワに飛ぶ。空港に上手くたどり着けるか心配だ。


・ブランデンブルク門の西側に巨大な公園があった。公園の街路は5月の新緑、広々していて気持ちよく歩けた。ドイツの輪タクを初めて見た。似たようなものをパリでも見た。東京でいえば、雷門前の輪タクと似たようなものだろう。

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・ブランデンブルク門から国会議事堂、官庁街、シュプレー川を歩いた。

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(出展 Google)

・国会議事堂(連邦議会議事堂)は実に巨大で風格に溢れた建物だった。日本の国会議事堂も立派だが、ドイツ連邦議会議事堂も実に素晴らしいと感じた。ワシントンDCにあるロタンダと呼ばれる連邦議会議事堂に行ったことがあるが、この建物も実に立派だった。国権の最高機関を最大級に飾るのは何処の国も同じようだ。


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・国会議事堂は撮影位置を後ろに引かないと全景が入りきらないくらい巨大な建物だった。

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・議事堂に脇にはピカピカのお洒落な建物が並んでいた。連邦政府の建物ではないかと想像するが、東京で言えば、霞ヶ関の官庁街みたいなものだろう。

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・首相官邸を横に見ながら歩いて、再び、シュプレー河畔にやってきた。緩傾斜護岸の芝生にデッキチェアが沢山並んでいた。この川の観光舟運の盛んな様子にも驚かされたが、水辺自体の利用も盛んな様子が伺えた。

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・ベルリン中央駅で見た無機質な右岸河畔に比べ、左岸河畔は緑も多く優れた水辺だと感じた。

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・シュプレー川の左岸河畔を上流に向けて歩いた。対岸の再開発地区にはピカピカのお洒落な建物がスカイラインを揃えていた。シュプレー川の流路幅は約50m、左岸のプロムナードが10m、右岸10m。全幅で70~80m程度の運河だった。

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・クロンプリンチェン橋は1996年に完成した、ユニークの構造をした斬新なデザインの橋だった。3スパンのアーチの上路橋だが、鋼製の橋脚は初めてみる不思議な形だった。遊覧船の衝突防止柵は茶色の鋼管だった。


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・更に上流を歩いて行くと、不思議な光景に出会った。運河を横断する橋のような構造物は、両岸の政府系の建物を行き来できる通路ではないかと想像した。

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・連絡通路?は随分と大胆な設計だった。その下を今朝見た黄色い遊覧船が通り過ぎて行った。


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・若干、無機質な観も否めないが、これだけ近未来的でお洒落な水辺は見たことがない。ドイツはどちらかというと保守的なお国柄だと思っていたが、大胆に水辺を設計していた。運河水面と散策路の高低差は1m、転落防止策はない。その分、水辺へのアクセス性や親水性が高まっていた。

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・河畔の建物も実に斬新、一体誰が設計したのだろうか?シュプレー川の河畔再開発は、景観デザイン委員会のような組織でなにかしらのコンセプトで設計されたように思えた。

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・斬新な建物と斬新な水辺のコラボ・・・こんなやり方もありかと恐れいった。高々、20分足らずの川歩きだったが、シュプレー川の水辺は実に革新的だった。


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再び、陸域に戻ってウンターデンリンデンを目指した。

以下、次号・・・


by camino0810 | 2018-03-06 10:02 | ドイツⅡ | Comments(0)  

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