2018年3月21日(水)ドイツⅡ その82 エピローグ(16)クラクフ

⑨クラクフ:2017年5月5日(金)その1


・ワルシャワ中央駅で特急電車に乗車した。クラクフまでは2時間半の電車旅だった。ワルシャワ中央駅は地下にホームがあり、市街地の約2kmの区間は地下化されていた。


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・地下ホームは全部で4本、大都市のわりには少ないと感じた。4番線からクラクフ行きの特急が発車した。


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・座席はゆったりしていて、快適な車内だった。ワゴンサービスも付いていた。

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・クラクフはワルシャワの約300km南にある古都。地図を見ると、ポーランドはいろいろな国と地続きの国だと判る。西からドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア。陸続きの欧州の国々は中世の昔から隣国からの侵入に警戒が必要なのが改めて理解できる。


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(出展 Google)

・ワルシャワの郊外の住宅、何となくドイツとは違った印象があるものの何処がどう違うのか上手く言えない。


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・麦畑・・・

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・ほとんどいじった形跡のない川があった。もしかして、手付かずの自然河川かもしれない。


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・牧草地も何となくドイツと違った気分があった。ドイツとの明らかな違いはポーランドには菜の花畑が見当たらなかったことだった。


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・沿線の風景からポーランドとは「平原」を意味する単語でもある事が納得できたような気がした。どこまでもなだらかな地形が続いているのかもしない。ポーランドの国土は、鉄道や道路インフラを造るには大助かりだ。基本的に切土や盛土だけの「明かり土工」で処理できるのでリーズナブルな投資で済むだろう。山や川の多い日本ではどうしてもトンネルや橋が必要になり、その分お金が掛る訳で羨ましい限りだ。ゆったりした住居周りの敷地、広々した牧草地など田舎の住環境も良さそうだ。ドイツとの違いはうまく説明できない。

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・電車は定刻14時07分にクラクフに到着した。ドイツの短い顔と違って、この電車は長い顔をしていた。


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・電車に記された「IC」はINTERCITY 、都市間長距離列車という意味だろう。東京~名古屋間の東海道新幹線が約370km、のぞみで1時間40分、平均時速は220km。ワルシャワ、クラクフ間の路線距離は、「トーマスクックのヨーロッパ鉄道時刻表」で約300km、平均時速は約120km/時。かなりの移動速度があると思った。ホームは天井が塞がれてはいたが、地下ではなく地上に設置されたホームだった。地図を見ると、ホーム直上は広大な駐車場にしてあった。日本で線路直上に駐車場を持った駅舎を知らない。日本では駅舎に対する法的な縛りがあるのかもしれないが、「この手もありか」という感じた。


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(出展 Google)

・持参した2つのルーターが使えず、スマホのGoogleのマップも使えなかった。海外の初めての地で自分の位置とターゲットを特定できないのは結構致命的だ。予約したホテルまで3kmあった。40Lのバックパックと30Lのデイパックを携行して歩くのはとても難儀な話だ。やむなく、タクシーを使ってホテルに行くことにした。

当日にフェイスブックにアップした記事・・・

5月5日(金)ワルシャワは曇り後晴れ、適温。
(省略)
11時45分発の特急電車は定刻14時07分にクラクフに到着した。困ったことに持参したルーターが2つとも電波を拾えない事態が生じた。海外旅行で自分の位置やホテルの場所を特定できないのは致命的だ。仕方ないのでホテルまでタクシーを利用した。
ホテルのWihiでこの記事を書いている。明日のグダンスクでもルーターが使えないと相当な難儀を覚悟しなくてはならない。


・ホテルは旧市街の南端にあるヴァヴェル城の近くにあった。タクシー料金は20ズオティー(610円)、日本なら1000円くらいの距離なのでタクシーもリーズナブル。運転手は市街地でもかなりスピードを出した。15時、ホテルにチェックイン。3つ星だが、伝統的でシックな外見のホテルだった。


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・一休みして17時に街歩きをスタートした。クラクフの旧市街は、南北1.5km、東西1kmでリューベックに似た形をしていたが、リューベックより少し小振りだった。外周部のリングはお堀ではなく公園になっていた。


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(出展 Google)

・ヴァヴェル城はホテルのすぐ目の前にあった。お城の裏側の城壁は高さは10mくらいはあった。これまで欧州のお城を見てきたが、高さは10mがひとつの基準のように感じる。


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・城の南側の坂道を登り切った場所に城門があった。日本のお城みたいな枡形はなかった。


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・城門を潜ると、城内には綺麗に整えられた中庭が拡がっていた。実に丁寧に手入れされていた。

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・尖塔を有する建物が、ヴァヴェル大聖堂だった。ポーランドは、ほぼ100%カトリックの国。この大聖堂にはクラクフ教区?の司教座があることになる。クラクフは11世紀中頃から1596年まで約550年間ポーランドの首都だった。クラクフは、日本の鎌倉時代から戦国時代まで首都だったことになり、日本の京都に相当するポーランドの古都だと言えるだろう。大聖堂の右隣りの赤屋根の建物が代々のポーランド国王の王宮。宗教と行政が渾然一体となった、中世の政教一致の支配体制が感じられる典型的な事例だと感じた。


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・ヴァヴェル城のレプリカを見ると、このお城はヴィスワ川河畔の小高い丘を巧みに利用した防衛力の高いお城だと感じた。


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・川沿いの防衛力の高いお城は展望も良い。ヴァヴェル城はヴィスワ川河畔にある比高差20mくらいのお城なので頂上からヴィスワ川がよく見えた。ヴィスワ川はポーランドの国土の半分くらいの流域面積を持つ大きな河川で、中流にワルシャワ、河口にグダンスクがある。上流側の河畔は青々とした緩傾斜の堤防と2段の散策路でできていて、沢山の人が歩いていた。

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・下流側にも青々とした気持ちいい水辺が拡がっていた。


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・クラクフは、ポーランドの南端にあり、ヴィスワ川河口のグダンスクからザックリ600kmのところに位置している。ヴィスワ川の堤防間の河川幅は概ね200m、流路幅は130mで、隅田川と同じくらいだった。ヴィスワ川は、ヴァヴェル城の直上流でほぼ90度流路を曲げていた。水衝部と呼ばれる、洪水流が河岸を攻撃する箇所を少し上流にずらしていてお城の安全性を高めているように感じた。


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(出展 Google)

・河畔の散策路から見たヴァヴェル城は赤レンガの城壁でがっちり守られていた。この城壁を超えて攻め込むのは難儀な気もするが、1655年スウェーデン軍の大砲攻撃で陥落している。城壁は槍、刀、弓や火玉の時代には有効でも、砲弾による遠距離攻撃には有効とは言えなかったようだ。武器の進展によって城壁の、防衛インフラとしての役割が縮小したという解釈もあるだろう。


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・河畔公園に沢山の人がいた。お天気の良い金曜日の夕方ということもあって、ワルシャワのヴィスワ川より河川利用が盛んな様子が伺えた。堤防の斜面に大きな木が植えてあった。


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・ヴィスワ川の水衝部にあたる公園からヴァヴェル城の北面にあるヴァヴェル大聖堂の尖塔が見えていた。


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・河畔のパラペットには工夫を感じた。この部分はヴィスワ川が90度折れ曲がる治水上の要ではないかと感じた。洪水流は曲がる時の遠心力で水位が傾くと言われている。堤防道路脇に高さ1m弱のパラペットが設置されていた。パラペットはベンチ替わりの修景施設も兼ねていた。洪水防止の目的が隠されていることに気付く市民は少ないだろう。天端には洪水防止板を嵌め込む柱が取り付けられるよう、ボルト穴の付いたベースプレートが2mピッチで設置されていた。パラペットの切り欠き部分の陸閘用角落しと洪水防止板用のベースプレート、このような洪水対策はケルンのライン河畔、ブラチスラバのドナウ河畔、プラハのエルベ河畔でも見たことがある。


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・ヴァヴェル城を借景にしたヴィスワ川河畔の眺めは優れた光景だと思った。青々とした緩傾斜堤防でノンビリ寛いでいる人たちもいた。堤防斜面に大きな木を配置にしたのも優れたデザインになっていると感じた。この景観のポイントとなっている、青々とした芝生の手入れは文句なしに素晴らしい。日本もこうありたいと思うが・・・・河畔には係船施設があり、遊覧船が停泊していた。


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・公園の八重桜はほぼ満開だった。ポーランド、ドイツでも八重桜は人気の樹みたいだ。


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当日にフェイスブックにアップした記事・・・

5月5日(金)クラクフは晴れ、温暖。
15時にホテルにチェックイン、一休みして17時から街歩きを始めた。5月のヨーロッパは21時位まで明るいので時間は十分に取れる。
クラクフの街はリューベックと似ていた。旧市街は楕円状のリング道路、公園、城壁に囲まれている。中世の時代には、かなりの防衛力を持った都市国家だったのではないか。
リング道路はドイツのフランクフルト、ケルン、ライプチヒ、レーゲンスブルクでも見掛けた。中世~近世には、リング道路はお堀になっていて、現代になって埋め立てて公園や道路にしたのではないか。
ホテルはリングの南端にあるので、南のヴァヴェル城から歩き始めた。お城の城壁からヴィスワ川がよく見える。ワルシャワのヴィスワ川は河川利用がなかったが、上流のクラクフでは観光舟運が割と盛んだった。
(省略)

河畔から旧市街に戻って街歩きを続けた。
以下、次号・・・


by camino0810 | 2018-03-21 11:22 | ドイツⅡ | Comments(0)  

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