2018年4月26日(木)イタリア その9 ミラノ(5)

ドゥオーモのすぐ隣がガッレリアでした。風格に溢れた大きなアーチの門を潜ると、巨大なアーケードが続いていました。

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アーケードの幅は15m、ドーム型のトップライトまでの高さは30mくらいはあったでしょうか。トップライトは総ガラス張りなので、お天気に恵まれたこの日、館内は随分と明るかったです。通路の両脇には『横目地』型とは違ったタイプの古典的、装飾的な建物が並んでいました。ミラノ中央駅の中央通路のゴージャスさにも驚かされましたが、ガッレリアにはそれ以上のゴージャスさを感じました。

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世界的にも高名でゴージャスなブランド店がずらりと並んでいました。交差点の隅切り部分は、ガッレリアのホットスポット、その部分はプラダやヴィトンがしっかりと占めていました。

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床は大理石張りで、モザイクも入っていました。これだけ贅をつくしたアーケードは、多分、ミラノくらいしかないだろうと感じました。そんな訳こともあり、沢山の観光客で溢れ返っていました。

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アーケードは、交差点を含む、直交する2本の通路の一定区間に天井を掛けた構造ですが、実に贅沢な空間でした。上から眺めると、ガッレリアもドゥオーモと同じ十字架の形をしていますが、設計者がそこまで意図したかどうかは不明です。

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(出展 Google)

よく見ると、交差点の角々にはフレスコ画まで飾ってありました。『地球の歩き方』によると、『ヴィットリオ・エマニュエーレ2世のガッレリア』と紹介されていました。1877年に完成、1870年、イタリアを統一した『ヴィットリオ・エマニュエーレ2世』の功績を記念した建造物のように思います。設計者は、ドゥオーモとスカラ座を連結する「コリドー」の役割も考えたとか・・・なるほど、自分も含めた大勢の観光客は自然とスカラ座の方に誘導されていったようにも感じます。交差点の四隅に隅切りを入れて、装飾を施す手法は、シチリアのパレルモの観光ホットスポット「クワトロ・カンティ」でも観ました。

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これまで、歩いてきたアーケードを想い出して整理すると、このガッレリアの凄さが改めて理解できました。ドイツのパサージュと呼ばれるアーケードは、通路幅が5m、高さは15m程度。ガッレリアはアーケードの王者ともいえる、けた違いの「大きさ」、「絢爛さ」と「豪華さ」を持っているなと得心しました。

①リーズのアーケード(2015年のイギリス旅行)
リーズはイングランドにある人口80万の大都市です。1980年代は衰退していましたが、IT、金融や大学で元気を取り戻した街で、新規のハコモノやインフラ投資が盛んに行われていました。旧市街の一部やリーズ駅前の通りをアーケードにしていました。

https://camino0810.exblog.jp/24739949/

このアーケードは、リーズのコンセプトにもなっている赤レンガの建物に屋根を被せて、上品な気分を演出していました。

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別のアーケードでは、ドーム型のトップライトを被せてありました。ガッレリアのミニチュア版といった豪華さ感じました。

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リーズ駅に近い新市街には、道路に大きな透明のアーチ型の屋根を掛けたアーケードもありました。イギリス人はこの透明なドーム状のガラス屋根がお気に入りみたいで、ロンドンの大英博物館などにも使用していました。

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ドーム型の透明な屋根を付けただけで、街路の気分が一変し、賑わいが出来ているように感じました。日本の大都市の郊外都市や地方都市で社会実験として試してみる価値があるように感じました。

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②ライプツィヒの『メドラー・パサージュ』(2016年のドイツ旅行)


入り口は地味なので気付きにくいアーケードですが、中を歩いてみて驚かされました。「パサージュ」はフランス語の「通路」という意味合い。1914年に完成した『メドラー・パサージュ』は、ガッレリアを参考にしたとか・・・ライプチッヒの人たちは、名前はフランスから、中身はイタリアから輸入したわけで、両国の持つ芸術・文化水準の高さを上手に活用したように思います。

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通路は、ガッレリアに似せて、お洒落なお店が並んでいましたし、天井はドーム型のトップライトにしていました。写真左の銅像はゲーテの「ファウスト」の主人公ファウスト(後ろ)とメフィストフェレス(手前)、何だか「ファウスト」の一場面を再現しているような感じですが、肝心の「ファウスト」を読んでいないので詳細は不明。

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交差点のドーム屋根や隅切りも確かにガッレリアに似ていました。

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③ブレーメンの『ドームスホッフ・パサージュ』(2017年のドイツ旅行)


ブレーメンの観光ホットスポットは旧市街の市庁舎広場、その近くにこの『ドームスホッフ・パサージュ』がありました。「DOMSHOF PASSAGE]という名称を分解すると、「DOMS」はドイツ語の大聖堂、「HOF」は中庭または館、「PASSAGE」はフランス語の通路。つまり、『大聖堂の近くにある館のパサージュ』という意味合いでしょうか。ブレーメンの旧市街の広場には「聖ペトリ大聖堂」という立派な大聖堂があり、市庁舎とともにその広場が中心的な観光スポットになっていました。ドゥオーモ(大聖堂)の前にも大きな広場があります。ブレーメンも立地的な相似性があるため、このような名前をつけたのではないかと考えてみました。

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このパサージュは現代的でお洒落なデザインにしてありました。日本でも強化ガラスを使った建物が増えてきました。ベルリン中央駅やフランクフルト空港駅などに観られるデザインでした。

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交差点の隅切りやドーム型の屋根はガッレリアに良く似ています。

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ガッレリアを含む一連の建物の中に、デパートのような建物がありました。この建物は「横目地」の建物ですが、その石材が再び気になり始めました。

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この時点ではミラノについての知識は皆無、この石材が人工的なものは自然由来のものか、結論は得られませんでした。石材の切断面には丸い大き目の石を細かい砂粒が埋めてあるので、コンクリートかもしれないななどと思ったりしました。集塊岩だと判ったのは、その後で歩いた公園で似たような天然石を見てからでした。

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ガッレリアを抜けると、小さな公園があり、一休みしました。この日は晴天で暑く、アイスを舐めているいる観光客が沢山いました。道路を挟んだ向こう側のスカラ座は、オペラの殿堂として有名だそうですが、意外に地味目。ウィーンのオペラ座もそうでした。

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公園には、ダ・ヴィンチの彫像がありました。ダ・ヴィンチはフィレンチェ近郊の出身、彼が何故ミラノに?と素朴な疑問が湧きました。これも、後で知ったことでしたが、ダ・ヴィンチ最大の作品「最後の晩餐」が描かれた教会がミラノの旧市街にありました。ダ・ヴィンチもミラノの芸術・文化に大いに貢献した人物だったようです。

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公園脇の建物は、「ガッレリア・ディタリア」という美術館、風格のある「横目地」の建物でした。ミラノは芸術の街、ミラノの美術館と言えば「ブレラ美術館」や「アンブロシアーナ絵画館」などが有名です。この二つはイタリア古典的宗教的絵画(6世紀~ルネッサンスまで)を中心としたコレクション。一方このガッレリア・デイタリアは主に1800年代後半から1900年代前半の絵画を中心にした近代美術館。ミラノでは数年前に20世紀美術館がオープンし、ほんの少し前の時代の絵画を集めたようなコンセプトになっているそうです。絵画などの美術品の価値がほとんど判らない自分は大抵の場合スルーします。

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スカラ座前のマンゾーニ通りを北に向かって歩きました。
以下、次号・・・


by camino0810 | 2018-06-18 17:04 | イタリア | Comments(0)  

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