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2018年5月1日(火)イタリア その49 ナポリ(4)

17時、サンタ・ルチアに到着。サンタ・ルチアは、ナポリ湾を一望できる美しい港湾地区。ここからヴェスビオ山が綺麗に見えました。ナポリの日暮れは20時、街歩きの時間が段々少なくなってきました。

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サンタ・ルチア港にある「卵城」を目指して、海岸沿いの道を歩きました。

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(出展 Google)

火曜日であっても、海岸通りは恐ろしい人混みでした。

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「巨人の噴水」というモニュメントは17世紀の作品、プレビシート広場から移設されたそうです。何故、巨人らしき像が見当たらないのに巨人なのかと不思議に思いましたが、かつてこのモニュメントがプレビシート広場にあった巨人の像のお隣にあったのでこの名前が付いたとか。

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中央のアーチには2匹の海の生き物によって支えられている杯があり、両サイドのアーチには彫像が建っていました。蛇みたいな生物を手に持つこの彫像は「川」の神だとか。初めて「川」の神なるものを見ました。
そう言えば、日本の川の神とはどんな神なのでしょうか。確か、水神様は偶像みたいな具体の形がありません。古代ローマの神様たちは擬人化された人の形。日本古来の神道の神様たちは、鏡、石や木など。仏教の仏像は擬人化された人の形。それぞれに違っています。

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スマホのハードケースを売る屋台・・・この手の屋台はあちこちで見ました。

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卵城はサンタ・ルチア港の要塞、ナポリに5つある城の中で、一番古い要塞だとか。卵城という不思議な名前の由来は、城に埋め込んだ卵が割れる時、ナポリに災いが起きるという伝説にちなむとか。12世紀にノルマン人により要塞として建造された後、アンジュー家の時代には倉庫として使われ、続くスペイン支配時代には大砲を備えて要塞化が進められたそうです。なるほど、この要塞は窓の少ない、随分と不愛想なお城でした。

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Googleの3Dでこのお城を見ると、城壁の高さは20mを超える難攻不落の巨大な要塞でした。籠城戦の時などに、水をどうやって確保したのか・・・。

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(出展 Google)

大勢の観光客に混じって、旧市街に引き返しました。

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この界隈は高級ホテル街という気分でした。クラシックな横目地の建物が軒を揃えてずらりと並んでいました。多分、五つ星クラスでしょう。

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王宮はすぐでした。王宮は17世紀スペイン統治時代に造られたそうです。内部は王宮博物館になっていて、南イタリアの首都として君臨したナポリ宮廷の歴史を物語る豪華な部屋や絵画、調度品が展示されているとか。この建物のファサードの淡いピンクもしっとりとして落ち着きを感じます。

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王宮前のプレビシート広場は式典の片づけ中でした。今日はメーデーなので大きなイベントがあったようです。この広場は150m×150mの石張りの大きな広場でした。広場正面のサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂(1816年起工、1846年完成)も、大きくて立派な建物でした。ファサードとドームはローマのパンテオン、左右のウィングはサン・ピエトロ大聖堂のポルティコ(柱廊)に良く似ていました。新古典様式の建物とかで、この様式の建物にはそのような流儀があるのだろうと思います。この聖堂は、1814年~1815年のウィーン会議でブルボン家が両シチリア王に復位したことを記念して建てられた建物。ナポリの大衆から見ると反動的な王政復古の象徴であり有り難くない存在、ナポリの人たちはひたすら堪えてガリバルディの到来を待っていたことになります。

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ナポリ旧市街の核心部、トレド通りの入り口まで来ました。

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噴水広場の向こうのピンクの建物はサン・カルロ劇場・・・この建物は現在補修中、仮囲いに建物の写真シートを使っていました。ローマでも同じような光景を見ました。観光大国イタリアの流儀かもしれません。

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この劇場のお隣には、「ウンベルト1世のガッレリア」がありました。事前勉強不足でスルーしてしまいました。ミラノのドゥオーモ広場には父上の「エマニュエーレⅡ世のガッレリア」があります。通路上にガラスのドームを設置したアーケードで、空から見ると十字架の形状をしているなど、設計のコンセプトは全く同じと考えていいようです。

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(出展 Google)

調べると内部はこんな感じ、ミラノのガッレリアと良く似ています。

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(出展 Wikipedia)

火曜日でありながらトレド通りは半端ない混雑ぶりでした。路面が見えないほどの人の波・・・上野のアメ横以上という感じでした。街歩きの時点では、5月1日のメーデーがイタリアは祝日(Festa del Lavoro:労働者のお祝い)とは知りませんでした。そういえば、ナポリ中央駅前で赤旗のデモ隊に遭遇しました。イタリアは労働者の権利が強い国なのかもしれません。欧州のほとんどの国が5月1日を国民の祝日に決めていたとは知りませんでした。祝日にしていない日本は世界的に見ても珍しい国、その日本人の自分が気付かないのは当然の結果。
2013年、フランスの地方都市ツールに行った時、お店がほとんど閉まっていました。その日はちょうど日曜日でした。労働者はキリストの教えに従って安息日の日曜はきっちり休むのが彼らの文化。ただ、欧州の主だった観光都市などは祝日であっても観光用のお店は開いているのが普通だと感じています。これまでお店が休みで困ったというという経験はありません。

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トレド通りの南半分は、4m幅の1車線の車道、両脇が4mの歩道でできた12m程度の狭い通りでした。高級店も沢山並んでいて、東京の銀座中央通りといった感じでした。どちらかと言うと、クラシックな横目地の建物が中心で、建物のスカイラインは揃っていました。この日は休日ということで混雑していましたが、Googleのストリートビューで見ると石畳の路面がよく見えました。南側のトレド通りは、1車線で一方通行の車道なので、歩行者天国的な使い方かもしれません。なんとなく人中心の道路という感じです。

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照明灯には灯が入っていました。

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トレド通り脇の路地はせいぜい5 mくらいの道幅しかありません。この狭い路地裏通りにカフェのテーブルが目一杯張り出していました。如何にもナポリらしさを感じさせます。

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ナポリ銀行前・・・

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地下鉄1号線のトレド駅まで来ました。

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ポヴィオ広場に繋がる通りは幅広の大通りでした。

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路地裏通りのはるか先の高台にサン・マルティーノ国立博物館という建物が見えました。

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カリタ広場まで歩いて来ました。

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タバコ屋さん、20本入りで5.5ユーロ(720円)。日本より割高でした。

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カフェテラスで一休みしました。エスプレッソは2ユーロ(260円)。

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トレド通りに面した教会に入ってみました。サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会(Chiesa di San Nicola alla Carità)は、1647年着工、1682年完成のバロック式の教会。

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バロック式の建物のファサードは、確かに曲線を多用した装飾の多い建物でした。バロック様式とは、日本の江戸期に欧州で流行した建築様式だとか。

16世紀から18世紀初頭にかけてヨーロッパ各国に広まった美術・建築・文化の様式。曲線や楕円が多く用いられ、豪華な装飾が特徴。建築では、バチカン市国のサンピエトロ大聖堂やフランスのベルサイユ宮殿が代表的。◇「バロック」は、過剰な装飾を比喩したポルトガル語「barroco(歪んだ真珠)」の転とされる。

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(出展 Wikipedia)

静かでおごそかな堂内のベンチに腰掛けて一休みしました。

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祭壇のフレスコ画には聖書から引用したと思われるような場面が描かれていましたが、宗教画の知識に乏しい自分には理解不能・・・

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教会を出て、トレド通りを北に歩きました。

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来た道を振り返りました。ピンクの建物も目立ちました。

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ダンテ広場はすぐでした。
以下、次号・・・


by camino0810 | 2019-01-16 23:01 | イタリア | Comments(0)  

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