NH174便は、定刻11時10分に成田空港を出航しました。目的地のヒューストンには時差で時計が巻き戻されるので同じ日の朝9時30分に到着します。
航路は太平洋の沿岸に沿った大円航路。
成田空港とヒューストンのジョージ・ブッシュ空港までは、10685km、所要時間は概ね11時間。フォローの偏西風を受けて、時速1000km。
ジェット機は、高緯度のポートランド(北緯46度)付近から北アメリカ大陸に入っていきました。
最近は海外に出かけるのに、マレーシア、トルコ、中国などのリーズナブルなフラッグキャリアばかり使ってきました。ANAは日本を代表するフラッグキャリア、機内食やサービスの質はさすがに高いなと感じました。
これから、窮屈な座席でうんざりするほど長い時間を過ごさなくはいけません。
今回は、日本映画で時間を潰しました。「翔んで埼玉」は、自虐癖を抜け出せない埼玉県人を取り扱った魔夜峰央原作の荒唐無稽な作品でした。埼玉に住んで30年以上経つ、事実上の埼玉県人の自分には良く理解できる面白い作品でした。県内同士の「浦和VS大宮」の確執、隣接県同士の「埼玉VS千葉」の確執、「埼玉の東京への劣等意識」など埼玉県人にはいちいち納得のいく「埼玉文化」がてんこ盛りの作品で、大笑いしながら観ました。池袋が埼玉の植民地とはこれまた大笑いでした。
北緯30度のヒューストン郊外のジョージ・ブッシュ空港が近づいて来ました。
NH174便は、定刻9時30分、快晴のヒューストンジョージ・ブッシュ空港に到着しました。
視察団を前にして、団長の六本木のI先生が挨拶。4月の視察団の顔合わせで先生から「バゲッジクレームでの時間ロスを避けるため手荷物は客室持ち込みができるようにしてください」とお願いがありました。機内預けにすると、バケッジクレームで随分と待たされて余計な時間をロスすることがよくあります。航空各社の手荷物ポリシーは意外にもバラバラですが、旅行会社から手荷物の三辺の合計が113cm以内にするよう指示がありました。海外旅行専用の40Lのバックパックと30Lのデイパックを持参しました。
最初は、入国審査。
ジョージ・ブッシュ空港の入国審査は、自動審査でした。無事通過できたのはI先生と団員1名、残りの20名は不合格となり、従前の係官による審査を受けました。直近にアメリカを訪問してない人は入国時のデータがないので自動審査ではNGになる仕組みみたいでした。ほとんどの乗客がNGとなり、対人審査の恐ろしく長い列ができ、1時間近く待たされました。
今回の視察旅行は班単位での行動が原則でした。視察団は全部で6班から構成、各班は各々視察する都市やインフラの事前調査、当日の視察案内や説明を担当するルールでした。各班とも綿密な事前調査を実施していました。その事前調査レポートをすべての団員が持参して視察が行われました。
自分は副団長として団長のI先生と添乗員のOさんと3名で、視察先で担当班と行動を共にしました。現地視察で事前調査した内容を確認するとともに、現地で得られた新情報や知見を追加して報告書をまとめるという方法で、大変実効性の高いやり方だと思います。
パナマシティ行きのUA1034便は、15時35分発、出発まで6時間もありました。空港内で休んで時間を潰す手もありましたが、折角の機会なので、ヒューストン郊外のジョンソン宇宙センターを見学する若手の班に同行することにしました。
以下、次号・・・